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2010.11.25

自分がいつ年をとるのか?③

NIMODAです。  「大変困る人」とは誰なのか、わかりましたか?前回、「誕生日前日の24時00分00秒=誕生日の0時00分00秒」と言いましたが、実をいうとこれ、全ての人にはあてはまらないのです。その「あてはまらない人」=「大変困る人」なのです。世の中にはごくごく少数なのですが、正解をいうと、2月29日生まれの人」です。  「年齢の加算は誕生日の前日午後12」という一見「?」と思うこの言い回しも、実をいうとこの「2月29日生まれの人」の為のものといってもいいでしょう。こうしておけば、4年に1回しか誕生日が来ない人でも、「誕生日の前日」、つまり2月28日は毎年やってくるわけで、「2月29日生まれの人」も人並みに年をとることが出来る、というわけです。 もし、法律が「誕生日が始まった瞬間をもって加齢する、と定めてしまうと、この2月29日生まれの人たちは、それこそ奇異な人生を歩まなくてはならなくなります。うるう年、つまり4年に1回しか年をとらないから、同じ年度に生まれた人が20歳になっても、まだ5歳、小学校にも行けません。その人が60歳になっても、自分は15歳、まだ中学生です。もちろん、義務教育が終わっていないから就職も出来ない、結婚も出来ない、酒やタバコも×なら、運転免許もダメ、参政権もありません。働けないから、誰かに扶養してもらわなくてはなりませんが、実際に生まれて60年経った人なら親は相当な年でしょうし、果たしてその親が扶養出来るのか?また、その親自体がもう亡くなっていても決して不思議ではないでしょう。  よく2月29日生まれの人が4年に1回しか年をとらない、ということを題材にしたマンガを目にすることがありますが、上記のことを考えると、笑ってばかりはいられないのです。  そう考えると、法律の言い回しひとつとってみても、こういう事態を想定しなければならない難しさがよくわかります。  法律的に、厳密にいえば、「誕生日の前日に年をとる」ことがおわかりいただけたと思いますが、そのことを前提とした話を次回にします。