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2010.11.26

4月1日生まれはなぜ早生まれ?

NIMODAです。  「早生まれ」という言葉があります。誕生日が1月1日から4月1日までの間にある人のことですが、これはおかしいと思いませんか?日本では年度はその年の4月1日から翌年の3月31日迄です。3月31日生まれまでならわかりますが、4月1日はいうまでもなく、新しい年度に入っているのです。その、新しい年度に生まれた人が何故前の年度に生まれた人と「同級生」になれるのか?同じ年の4月1日生まれの人と4月2日生まれの人が何故「先輩と後輩」の関係になってしまうのか?  この疑問を解くカギが、前回お話しした「誕生日の前日に年をとる」ことにあります。  「誕生日の前日に年をとる」ことを前提に順番に考えていきます。  まず、3月31日生まれの人。この人が加齢するのは、誕生日の前日、すなわち3月30日が終わる瞬間です。これはつまり3月31日の0時00分00秒であり、年度が終わる瞬間、3月31日の24時00分00秒(時計的に見れば=4月1日の0時00分00秒)を「締切」と考えれば、24時間も前のことです。だから前の年度の生まれと同じ人たちの仲間に入れる、ということになります(3月30日以前の生まれの人も同様)。  次に、4月2日生まれの人。この人が加齢するのは、誕生日の前日、すなわち4月1日が終わる瞬間です。これはつまり4月1日の24時00分00秒であり、「締切」から24時間も後のことです。締切から丸1日遅れているのだから、当然、3月31日生まれ迄の人たちの仲間には入れません。1年後輩になる、ということになります(4月3日以降の生まれの人も同様)。  では、問題の4月1日生まれの人。この人が加齢するのは、誕生日の前日、すなわち3月31日が終わる瞬間です。これはつまり年度が終わる瞬間であり、先程の「締切」時間そのものです。要するに、4月1日生まれの人は年度終了のぎりぎりの瞬間に加齢しているわけで、3月31日生まれ迄の人たちの仲間に入っている事になります。年度末のその瞬間、4月2日生まれの人とは明確に1年の歳の差が生じていることになるのです。  「誕生日の前日に年をとる」から、4月1日生まれの人は早生まれの仲間に入るのです。前にもお話しした通り、これはうるう年を前提にした話であるので、もしもうるう年というものが存在しなければ、4月1日生まれの人が早生まれになる、ということもなかったのかもしれません。